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浜松聖星高等学校 説明会参加

開催概要
2025年10月23日(木)10時から12時にかけて、浜松聖星高等学校において塾対象説明会が開催された。
登壇者は理事長、野村校長、情報科(DXハイスクール担当)教員、進路部長ほか。来場した塾関係者は校内施設を見学しながら、学校の現況、教育方針、コース編成、進路実績、入試情報、DXハイスクールの取り組みなどについて詳細な説明を受けた。
学校の現況・共学化後の歩み
本校は2017年に共学化し、現在9年目を迎える。
共学化以降、生徒数は女子校時代の「400数十名」から「700名近く」へと拡大した。1学年定員も段階的に拡大され、県の認可を得て240名体制となっている。
志願者の増加により入学時の学力が上昇しており、その結果、北海道大学・神戸大学・横浜市立大学など難関国公立大学への合格者も輩出している。
施設・学習環境整備
学習成果を支える環境整備にも力を入れている。グラウンドはブルーの全天候型ウレタン舗装に刷新され、リニューアル後初めての運動会が行われた。
校舎は外壁塗装や屋上防水などの改修を順次実施し、白を基調とした清潔感ある校風を形成している。ICT環境も充実しており、全教室に電子黒板を導入、学内ネットワークも最適化されている。また、学内にはコンビニエンスストア機能を備えた売店を設置し、生徒の利便性を高めている。
さらにDXハイスクールの指定を受け、国の支援を活用して新たな教育設備の整備を進めている。可動式机や大型モニターを備えたラーニング・コモンズを設置し、AI搭載ロボット「LOVOT」を導入するなど、協働的学習環境を実現している。
教育方針(3つの柱)
教育の根幹をなすのは「対人コミュニケーション力」「自己教育力」「キリスト教的人間観」である。
まず、対人コミュニケーション力の育成では、多文化共生や明確な意思伝達の力を重視し、カナダ・オーストラリア・アメリカなどでの長期・中期・短期の海外研修制度を設けている。GSP(Global Study Program)では留学生との協働学習を通じて国際的感覚を育む。
次に、自己教育力の育成では、STEAM教育を軸に、テクノロジーを社会課題と結びつけた学びを展開している。生徒が自ら課題を発見し、解決策を考えるプロセスを重視する。
そして、キリスト教的人間観は、宗教を押しつけるのではなく「心のよりどころ」として捉え、独自科目「宗教」や祈り・ボランティア活動を通じて他者を思いやる姿勢を育てている。
コース編成とカリキュラム
コースは理数・特進・進学の3コースで構成されている。理数コースは医学部医学科や難関理系大学を目指す生徒を対象とし、情報Ⅱを必修とする。特進コースは難関国公立・私大を目標に、進学コースは総合型・学校推薦型入試にも対応する柔軟なカリキュラムとなっている。
探究活動では、理数コースは大学・研究機関との連携による「科学探究プログラム」、特進・進学コースは「Global Studies」を通じてSDGs課題への取り組みを進めている。進級時にコース変更は可能だが、理数コースの専門カリキュラムは高1から開始されるため、入学時の選択が望ましいとされた。
学力向上プロジェクト
本校は「授業・課外講座・演習」を連動させた独自の学力向上プロジェクトを展開している。受験対策だけでなく、自ら学び続ける「自己教育力」の育成を目的としている。講座数には上限を設け、過負荷を避けつつ効率的に指導を行う。今年度からは受験対策に加えてキャリア形成を見据えた講座を拡充し、大学での学びを体験できるプログラムも導入した。これらの取り組みにより模試上位層が増加し、難関大学の合格水準も年々上昇している。
進学実績
近年は北海道大学文学部への合格(小論文200点満点中170点で全体2位)や、神戸大学への公募推薦合格など、国公立大学での成果が報告された。難関私立大学の合格者も増加しており、年内入試を活用した進学実績の幅が広がっている。進路部からは、大学によって学力依存度に差があることや、特に最難関私立文系では数学力が合否を分けるケースが多いことが強調された。
授業料無償化の見通し
2025年2月の政府与党合意により、2026年度から私立高校授業料の全国平均相当額を就学支援金で補填し、所得制限を撤廃する方向性が示された。本校試算では、月額3万9千円の授業料が実質的に約1千円程度の自己負担に軽減される見込みである。今後、国の予算編成状況に応じて最新情報を保護者・生徒へ案内する方針である。
入試情報
2026年度入学者選抜は、2月3日に5教科(各50分)の筆記試験を実施し、留学希望者のみ翌日に面接を行う。配点は特進・進学コースが均等500点満点、理数コースは数学・理科を2倍に換算して600点満点にした上で500点に調整する傾斜配点を採用する。段階合格制度により、上位コース不達でも下位コースでの合格が提示され、一定の成績に達した場合は理数コースへの転コースも認められる。例年、理数コースでは傾斜配点により逆転合格する例も多い。
学校生活
生徒会の提案を受け、今年度より夏季用ポロシャツを制服として導入した。行事(ステラ・サンタ、クリスマス)や運動会など、全校的な行事も活発に行われている。
部活動も運動部・文化部ともに盛んで、特に吹奏楽部は強化指定となっている。通学面では複数のバス路線が利用でき、送迎用ロータリーも整備されている。
DXハイスクールの取組
DX採択を活かし、実社会と結びついたICT教育を展開している。情報Ⅱではバーコード実験や物流理解、R・Pythonを用いたデータ可視化などを実施。スポーツデータ分析やVR制作、3Dプリンタとmicro:bitを組み合わせた制作、ドローンの操縦と自動飛行プログラムなど、実践的な学びを重視している。
また、AIと法・倫理の授業を通じて、情報リテラシーと責任ある技術活用を指導している。教員も生成AIを活用した授業改善研修を受け、時代に即した教育を推進している。
卒業生インタビュー
北海道大学文学部へ進学した卒業生は、少人数制で教員との距離が近く、個別指導が受けやすい点をメリットに挙げた。留学経験者との交流が刺激となり、主体的に学ぶ姿勢を身につけることができたという。
一方で、校内競争が穏やかであるため、外部模試などで客観的に自分を測る意識が必要だと述べた。向いている生徒像としては、学力だけでなく自分の関心や夢を自ら広げたい生徒を挙げた。
今後のイベント
11月には部活動体験会を実施し、12月3日には私学合同フェアが予定されている。
入試説明会は同時期に個別対応を重視した形式で行われる予定であり、「ステラ・サンタ」や「クリスマス」開催時には個別相談ブースも併設される。なお、来年度は本校創立70周年を迎える。

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